カナかな団の躁鬱

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日記

582 論理構造と装飾の分離がもたらすもの Part 2

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2003年01月20日 15時32分

ブラウザ振り分けだなんてやっている方々には、製作者の用意したCSSは絶対に適用されるべきだというような思い違いがあるような気がしてなりません。それでは所詮、一部の視覚系ブラウザからのアクセスしか考えていないという意味で、心情的にはテーブルレイアウトをやっている不勉強な人々と何ら変わらないではありませんか。

テーブルレイアウトによる押し付けは、拒むことが出来ませんが、CSS による押し付けは、利用者にとって拒否することが可能です。たしかに制作者の心情的には違いがありませんが(というより、それが制作者の欲求の重要な部分だから仕方ありません)、論理構造と装飾を分離せずに情報の利用性を下げる不当な行為と、論理構造と装飾を分離し情報の利用性は下げない妥当な行為(リソースが正しいマークアップを施されていれば、ですが)という違いは大きいと、私は思います。

UA 毎の CSS 振り分けは、全ての UA を対象にすることはできませんから、自ずと対象 UA が限定されます。しかし、それはテーブルレイアウトや不思議マークアップ、或いは自由な制約の HTML による対象 UA の限定とは違い、既に妥当な構造を持ち、適当なマークアップを施された文書が存在している時点で、はるかにユニバーサルであると思うのです。

そして、制作者の CSS を OFF に出来るということは、制作者の CSS に UA 依存のバグが利用されていようが box-sizing を使われようが、利用者にとって全くお構いなしということになります。なぜなら、HTML のマークアップを OFF にして、利用性を高めるために妥当なマークアップに改修することは難しいけれど、ヘタレな CSS を OFF にすることは簡単な訳だし、そうなれば CSS が仕様準拠していようが、それこそ自由な制約の CSS だろうが関係ないわけで、そのへんが論理構造と装飾を分離するメリットでもあると思うのです。

要するに、UA 毎の CSS 振り分けとは、情報と装飾の 2 つを満遍なく公開したがっている制作者の欲求を満たすだけのものでしかないが、かといってそれが利用者の不利益になるものではない故に、どうこう言及されるような問題では無いでしょう、ということになるのかしらん。

まあ、UA 毎の CSS 振り分けが、大変なことに変わりはありませんし、無駄な労力と言われれば、何れその通りになりそうな予感もしますけれど。


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