カナかな団の躁鬱

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日記

774 CSS コミュニティの功罪

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年02月16日 16時15分

『マカ』と呼ばれる人達がいます。まあ、Apple Macintosh のちょっと強烈なユーザって感じですか。たぶん、定義は凄く難しいんだけれど、最大公約数で『MacOSが好きな人』ってあたりで。

で、『マカ』の多くは、なぜ Mac なのかという問いに、色々と理由があったりするわけですが、個々の理由については、一般人がなるほどっと手を打って歓迎するほどのものじゃありません。分かる人には分かるし、分からない人には絶対無理なので、『マカ』だって、もはや一般人に無理に勧めたりしません。

結局のところ、たぶん「センス」の問題で、Mac を好きになるセンスが無けりゃ、何言っても無駄っていうことを、数多くの不毛な論争を経て、『マカ』の多くは知ったのです。今や『マカ』は、世界中が Mac で埋め尽くされる日を望んでいるわけではないし、誰がどんな OS を使おうとどーでもよくなっています。

かつては、積極的なエバンジェリストもいました。しかし、一所懸命エバンジェったところで、効果無いし(なんたってセンスの問題なんですから)、キモイとかヲタとか言われるのが関の山なので、積極的にエバンジェる『マカ』は少なくなりました。

そして、自虐的な意味も込めて『マカ』と、自らも呼ぶようになったわけです。もっとも、『マカ』は、昔から或る意味「ノリ」が原動力なわけですけど。

扨、【新潮流/趣味のWebデザイン】で、所謂 CSS コミュンから 本の著者どころか編集者も監修者も誕生しなかったという現実には忸怩たるものを感じます と述べているんですけど、私が思うに、『CSS コミュン』は『マカ』と同じだったのではないかと。

『CSS コミュン』は、世界中のリソースが妥当なマークアップとスタイルシートにより構成される、なんて未来を、それほど強く望んではいなかったのではないでしょうか。そりゃ初期のコミュンは、強烈にエバンジェっていたりしましたが、ある時点で、不思議マークアップを堂々と講釈する『不思議マークアッパー』たちが、『ストリクター』になることなど無いと、気づいたのではないかと。つまり、『ストリクト』な思想を理解するのは、「センス」の問題で、何をどう言ったところで駄目な奴は駄目だと、早々に気づいてしまったので、出版界に打って出るなんてコトには、至らなかったのだと思うのです。

基本的に、マークアップという概念を理解できる人はニュータイプ(旧人類とは何かが違う存在)みたいなものであって、覚醒の兆候が現れてもいない人に教え込もうとしても無駄ではないか。

と、徳保氏も言うように、彼らもその現実を知っていて、現実を受け入れたのです。そして、自虐的な意味も込めて『CSS コミュン』と自ら(というか、誰がそうなのか曖昧な侭)呼ぶようになったのではないかと。

そして、結局、彼らは『ストリクター』が自然発生的に増加するのを待つことにしたのではないかと、私は思っています。

時代は、上手い具合に、Web 日記、プログといったものが流行りだし、はてなダイアリーやら、MT やら、なんとか妥当なマークアップを吐き出すツールが増えました。そして、CSS が珍しいものでは無くなり、第二世代のコミュンが生まれる土壌を作りだし、それが【 Stylesheet Stylebook - サポート & コミュニティーサイト】のようなカタチとなって、登場しました。そこに、かつての『CSS コミュン』を見出すことができないのは、それを生み出す役割を担っていたものこそが『CSS コミュン』だったからだと思うのです。

格好良く言えば、『CSS コミュン』は、 旧人類 と闘い、人々の間に覚醒の種を撒き、そして種は少しづつ芽を出し、今ようやく 覚醒の兆候 が現れたニュータイプが増え始め、第二世代のコミュンが誕生したところで、表舞台から退いたということではないかと。

まあ、『CSS コミュン』は、『マカ』と同じく、その原動力は「ノリ」だったてぇ気もするけれど。

ところで、【 Stylesheet Stylebook - サポート & コミュニティーサイト】ですが、オンドゥルモジザイズコディナンディスカー。アゥア。


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