カナかな団の躁鬱

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日記

790 初心者にマークアップをどう教えるか 6

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月18日 05時01分

えーと、なんだっけ。なんで、「初心者にマークアップをどう教えるか」って話が、自分史みたいになっちゃってるんですかー? まあ、いいか。

解説本を見るまで、スタイルシートを知らなかった、てなワケでもないのです。当時もマカだったので、MicroSoft の IE なんてクソ、当然のように NN4.x を常用していました。で、NN4.x ってのは、スタイルシート的な話になると、ご存知の通り、一番最初に制作者 CSS の恩恵から外される対象なワケでありまして、ヘンテコなホームページが世の中増えてきているなあ、などと感想を抱きつつ、どうも其処にはスタイルシートなるものが一枚噛んでいるらしい、なんてことから、その存在を──ボンヤリとながら──知ってはいたのです。

で、まあ、自分の常用するブラウザで、まともに解釈できないスタイルシートなぞ無用の長物でしかないし、見た目が全てなワケですから、論理構造がどーたらなんて、全く関心の無いトコロ。それでも、利用者全てに同じ『デザイン』を見せたい欲求から、本屋へダッシュ、CSS 解説書を買ってきましたよ、特に簡単そうな奴を。<!-- てのは、前回の話だ。 -->

パラパラ読んで、ふむふむ、やっぱり <DIV> とか <SPAN> で括って、それにスタイルを適用させるのか。単純です。安直です。例文がそうなっているのですから、そのまんま書き写しますし、『タグ』 2 種類で済むなら、覚えやすいので、他の要素なんか目もくれません、当然。で、<DIV class="right"> とか <DIV class="left"> が乱立する、『 DIV 厨』の誕生です。いやぁ、実は、スタイルが適用されるのは、<DIV> と <SPAN> だけだと思ってましたしー。そのころの名残は、【SV400S アバウト★ワークス】あたりにチラホラと散見することができます。

まあ、しかし、これで一端のスタイルシート使いだあ、見栄えとナンタラの分離だぜぇ、と思ってたわけですが、どうもそうでは無いらしいのです。論理構造とかいうものを現すようにマークアップするのが、正しい作法らしい。ナンタラというのは、『論理構造』とやらだったのです。

でも、<DIV> と <SPAN> 以外の『タグ』は、スタイルが適用出来ないんじゃないの? よしんば、それ以外の『タグ』を使ったとしても、文字が大きくなってしまったり、斜体になってしまったり、ヘンな余白が空いたり、ちっとも侭ならないじゃあないですか。こりゃ駄目じゃん、と思っていたら、実は全ての要素にプロパティーと値を指定出来るそうじゃないですか。青天の霹靂。なあんだ、それなら <DIV> と <SPAN> 以外の『タグ』を使ったっていいや。ま、折角だから、正しそうな『要素』としてマークアップしてやるか、という凄く消極的な理由で、現在のマークアップ方式に至るワケであります。

こうして振り返ってみると、『作成ソフト時代』、『作成ソフトによるテーブルレイアウト時代』、『 DIV 厨時代』、『妥当なマークアップと CSS 時代』に分かれますが、実は、どの時点でも(『見た目』或いは『見栄え』『デザイン』といった部類での)結果には満足しています。

思うに、次の時代に遷移していったのは、流行に乗っただけで、そういう類いの情報に接触しなければ、未だに最初の『作成ソフト時代』のままだったかもしれませんし、いやいや、実際のトコロ、『 DIV 厨時代』の前後には、『 Flash 時代』があって、思い通りの『デザイン』を全ての利用者に押し付けられるこの技術に傾き、当時、所謂『 W3C 原理主義者』が Web を賑わせていなければ、今頃は『オール Flash サイト』と化していたかもしれないのです。

つまるところ、『見た目』から『ホームページ作成』を始めた私にとって、見た目が全てであり、妥当なマークアップなど、なんのメリットも無かったりしたわけです。二次利用とか、何か複雑な処理によるセマンティックな話など、関係無いのです。それでも、妥当なマークアップを施す理由は、出鱈目でも同じ結果(見栄え)が得られるけれど、出鱈目よりは正しそうな方が好いじゃないか、程度の事だったのです。<!-- もちろん、細々とした他の理由や、格好よい理由もありますが。 -->

現状、『ホームページ作成』を念頭に置いてしまうと、初心者は、どうしたって『見た目』に走りがちです。というか、製作したものの結果を確認するのに、『ブラウザ』を使えば、その結果だけに関心が行きます。字が大きくてカッコワリー、此処は赤くしたいー、そういう欲求が先走ります。ところが、妥当なマークアップが、そういう欲求を満たすのに、直接的に役に立たない事を知れば、彼らは、もっと簡単な方法を選択することでしょう。

初心者に妥当なマークアップを教えるには、『ブラウザ』での表示結果と切り離すこと。これしかないと思うのです。ところが、『ブラウザ』での表示確認等が無いと、初心者の興味が続かず、しかし、表示確認させれば、『ホームページ』の『見た目』に心奪われ、そして、既に『ホームページ』の『見た目』に心奪われている初心者は、妥当なマークアップに興味を示さないのです。ああ、なんてこった。

結局、たぶん凄い遠回りをして、『ホームページ作成の初心者』を脱した頃、自ら理解しマークアップするようになるのを待つか、或いは、永遠に蚊帳の外か、どちらかなのかもしれません。まあ、中には奇特な人も居るでしょうが。

というか、見栄えと論理構造の分離を謳っているのに、その論理構造をマークアップしただけのものを『ブラウザ』で表示確認している時点で、無意味なんだろうな。『ブラウザ』での表示確認は、見栄えでしか有り得ないので。

というか、というか、妥当なマークアップの必要性を、『ホームページ』の『見た目』に心奪われている初心者に、どう説明するか、どうしたら納得させられるか、ってのは相変わらず重要なポイントだと思うけれど、未だに即寝返るような凄いメリットが無いってのは、弱いトコロだろうなぁ。

というか、全然纏まってないぞ。続くんだろうな。


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