カナかな団の躁鬱

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日記

783 おばちゃん自転車(オバチャリ)の科学

  • 投稿者 首領
  • 投稿日 2004年03月05日 12時31分

おばちゃんのライドする自転車、略してオバチャリであります。

語り尽くされた法則なのだけど、すれ違うオバチャリは何故、 10 人が 10 人、こっちが避けた方向へわざわざ吸い寄せられるように向かってくるのだろう。そうしてぶつかりそうになると、必ずチャリから飛び降りる。ぶつかりそうになったわけでもなく、ただすれ違うだけでも必ず飛び降りる。ジャマだ。どけ。飛び降りれば速度が一瞬でゼロになり、あらゆる万難を排せるとでも思っているかのようだ。思考停止あるいは判断丸投げでは危険回避なぞ不可能である事を知れ。1 秒先 2 秒先を読む判断力を持てオバハン共。

扨、今さらですけど、オバチャリの科学を考えてみましょう。

こっちが避けた方向へわざわざ吸い寄せられるように向かってくる 現象、それは、すばり『対象物注視によるグラビティ効果』です。

二輪に乗るライダーの多くは経験したことがあるかもしれませんが、行ってはイケナイ方向へマシンが進むことがあります。あの穴ぼこは避けようとか、ガードレールが切れてて危ないなー、などと考えてると、穴ぼこやガードレールの切れ目に向かって吸い寄せられるようにマシンが進んでいくのです。これが、『対象物注視によるグラビティ効果』です。<!-- 楠みちはる作『あいつとララバイ』、北海道での死神ライダー赤木とのバトルを思い出そう。-->

サーキット等を走行する場合、特にコーナリング中は、漠然と辺りを見るのではなくて、意識して進みたい方向を見るようにすると、スムースに走れるようになる、とよく言われます。実は二輪に限らず四輪でもそうなんですが、マシンは目線の方向へ進む特性を持っています。特にライダーの挙動に敏感な二輪は、それが顕著になります。

つまり、避けようと思った穴ぼこに吸い寄せられるのは、それを注視してしまったためであり、特性に従い、マシンはその方向へ進むからであります。

オバチャリの急襲を受けたありみか氏の状況に当て嵌めてみましょう。

まず、おばちゃんがありみか氏を発見。ぶつかってはイケナイと思うあまり、ありみか氏を注視します。この時点で、オバチャリは『対象物注視によるグラビティ効果』の罠に陥っているのですが、ありみか氏、気を利かして走路を譲ります。対象物が動いたと認識したオバチャリは、さらに注視してしまいます。ますますグラビティは強くなり、オバチャリは、氏に吸い寄せられていきます。

多くの場合、オバチャリは、走行速度が低く、慣性や車輪の回転によるジャイロ効果がもたらす直進安定性が期待できません。しかも、危険回避のためオバチャリは、さらに速度を落としますので、直進安定性は著しく下がっています。加えて、ダイコンという重量物を搭載しているため、重心は極めて高い部位に位置し、さらに悪いことに、そのダイコンは、操縦安定性に激しく関与するハンドル部分である前カゴに搭載されているため、オバチャリは、ライダーであるおばちゃんの挙動に、強烈に敏感なものになっているのです。

そういう状況下で、ありみか氏を避けることを最重要命題と考えたおばちゃんは、氏を注視してしまい、著しくライダーの挙動に敏感になっているオバチャリは、『対象物注視によるグラビティ効果』を最大限に発揮することとなってしまいます。よって、氏が避ける方向へと、吸い寄せられるように突進してくることとなります。

そして、衝突を避けるため、おばちゃんはオバチャリを停止させようとします。

ところが、おばちゃんは、高重心位置のオバチャリを、サドルに着座したまま支えることが出来ません。倒れ込みに敏感(車体の傾きに重力加速度が働く)なため、直立位置を保持できないのです。そこで、チャリのサイドに立ち、チャリを身体側に傾かせることにより、チャリの直立姿勢を保持することとなります。つまり身体をチャリの支え棒とするわけです。よって、おばちゃんはチャリから飛び降りることとなるのです。

おばちゃんは、思考停止しているわけではなく、おばちゃんなりに未来予測をし、回避しなければと思うあまり、突進してくるという、現代の悲劇なんですね。これを避ける方法ですが、今のところ、おばちゃんに注視されない、という手段しかありません。目立たぬよう周辺物に溶け込むくらいしか、対策はないようです。

<!-- なんて嘘っぽい科学なんでございましょう、おーほほほほ。-->


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